どうも、僕です。
あなたは投資や保険を検討する際に「これは初心者向けの商品ですよ」という謳い文句を目にされたことありませんか?
結論的には金融商品に「初心者向け」など存在しません。目的に合致しているか、より有利な商品か、という観点で決断する以外は基本的に考える必要がありません。それが好きか嫌いかも大切なのですが、それはあくまで気持ちの問題なのです。
一般的に、わかりやすさだったり、何らかの安心機能がある商品が「初心者向け」とカテゴライズされます。投資信託であれば「日本の国債のみに投資する商品」、保険商品では「五年後とにお祝い金支給します」みたいなやつです。しかし、前者の投資信託について言えば国債市場はプロが真剣に参加している「戦場」であることを忘れています。後者であれば、そのお祝い金は「自分が支払った保険料が原資」であることを思い出しましょう。ここを間違えてはいけません。
何度でもお伝えしますが、金融商品は基本的に「リスクとリターンは表裏一体」であり、「コントロールできるものをコントロールする」ことしかできません。そこには「有利か不利か」はあっても「初心者向きかどうか」などはありません。商品に付帯する何らかの機能の裏には何らかの犠牲にしているものが必ず見えています。
目次
金融マンは基本的には自分では買っていない
面白いもので、実は金融商品を提案する側の金融マンですら「初心者」であることは少なくありません。もちろん銀行員、証券マン、保険マンは「金融のプロ」ですので、たくさん勉強していて知識はあります。だけど自分で買ったことがない人(=初心者)も想像以上に多いのです。それは良い商品と思っていないケースと自分が買う理由がないだけの二つのパターンがあります。
金融マンも陥りやすい思考のワナ
「自分でも買ってみよう」という心ある金融マンは少なからずいらっしゃいます。それでもほぼ全ての金融マンはそこで満足してしまいます。投資信託などでは「値上がりしたからこの商品は良い」→「商品性も説明しやすい」→「初心者に向いている(と研修でも言っていた)」というプロセスを経ます。そうして自信をもって提案できるようになります。
「脱!初心者向け信仰」のすすめ
冒頭でも述べましたが、ここで気にしなければならないのは「理解しやすい=初心者向け商品」という誤った認識です。
最初の「値上がりしたからこの商品は良い」という好感などはキッカケにすぎず、大した問題ではありません。別に「上司に言われたから提案した担当者」から、「いつも良くしてくれる金融マンに勧められたから」買うあなた、という図式でもその後の結果に因果関係はありません。購入したあとの値動きなどは「コントロールできないリスク」だからです。未来は考えても絶対にわかりません。感情的な問題としては「(あいつのせいで)損をした!」ということも考えられますが、ここではオカネに関係のないものは置いておきます。
「初心者でも失敗しない商品の選び方」
僕は「投資とかわからないけど興味あるから教えて欲しい」と相談されると、必ずお伝えすることがあります。それは「楽して儲かるものは存在しないと思って欲しい」ということです。例えば「誰かに教えてもらう金融商品」は、基本的には誰もが知っている商品であり、ぼろ儲けできるような余地は残っていません。普通に考えれば、ぼろ儲けできる余地があるのであれば人に伝えずに自分で確保しますよね。
プロも素人も「自制心」が大切
株式、投資信託、FX、Bitcoinなどの仮想通貨、どれをとっても「自分を抑える能力」がとても大切です。リターンをねらえばリスクが伴い、リスクを嫌うとリターンも遠退きます。どこかから「すごく儲けた」という話が聞こえてきても、それはリスクを取った結果であることを常に頭に残しましょう。
コントロールできるリスクを管理するための思考法
「この商品は利回りが高いですよ」と勧誘されたとしましょう。この場合、どう考えれば良いでしょうか。
そう、「どうして利回りが高いのか」を考えれば良いですね。一般個人であっても「預金より利回りが高いのであれば、預金よりもリスクが高い」と考えればオッケーです。あとは好みの問題ですので、預金でなくても良いから高い利回りをとるのかどうかの決断をしましょう。
「もっと有利(お得)な商品はないのか」という発想も大切です。ここでいう有利は「自分に適合する」という側面と「よいリターンの高いもの」の2通りが考えられますが、それは自分に合った有利さを考えてください。
信頼できる相手を見つけることも立派な「コントロール」
「言いたいことはわかるけど、やっぱり不安だ」という、そこのあなた。問題ありません。自分でできないことは人を頼りましょう。商品の売り手に相談することはあまりお勧めできませんので、親身になって聞いてくれる人か、第三者の詳しい人を頼りましょう。お金を支払って相談するFPとかでも大丈夫です。質問することは「なぜ?」が最適です。子供は大人に「なぜ?」を繰り返し聞いてきます。その中には驚くほど本質を突くものも混じっています。大人として稚拙な質問は避けるべきですが、「リスクとリターンは表裏一体なのになぜ有利と言えるのか?」「なぜ私に勧めるのか?」を中心に聞いてみましょう。
親身になってくれる人を選ぶ場合、その人の知識度合いを必ず推し量りましょう。自分と同程度では参考になりません。第三者を頼る場合は、まずはピンポイントで相談してアドバイスをもらいましょう。波長が合う場合は長い付き合いを考えれば良いと思いますが、専門分野はマチマチ、意外と難しいかもしれません。
売り手である金融マンに相談せざるを得ない場合
どうしても売り手となる金融マンへの相談が避けられない場合は、こちらからの質問に誠実に回答してくれるかどうかを判断基準としましょう。最低限の知識はあるはずですし、金融商品取引法により無責任な売り方はしてきません。ただし、その回答にはセールストークが含まれていることを割り引いて聞いておくことをお勧めします。
まとめ
- 金融商品に「初心者向け」など存在しない(プロアマ平等)
- コントロールできるものは「金額」「コスト」「費やす時間」!この3点のバランスをとりましょう!
- 自分でわからなければ、表裏一体の原則をベースに、わかる人に質問しよう。
最後までお読み下さり、どうもありがとうございました。